経営理念、パーパスの到達度を測る

前回は、組織と個人の意識を合わせ
組織へ発展に導くために

経営者が組織の存在意義を明確に表す

というテーマでお話ししましたが

その表明した経営理念、方針、もしくはパーパスも 
表明したままで終わっていないでしょうか。
よく大きな理念は掲げるけれど
掲げっぱなしで、ほこりをかぶっている状態を
よく見受けます。

私のある支援先で
社長には年度初めに、このような大きなミッションやビジョンを
語っていただき社員と共有していただきます。

最近、このミッション・ビジョンは大事にしたいと思い
部門の目標進捗会議の中で
「さて、個別の目標の進捗が良好な状態が確認できましたが
年初に発表された社長の中長期ビジョンへの達成はいかがでしょうか」
と漠然と問います。

ここで大事なのは、この方針・理念は
至極漠然としたものなので
漠然と問うことが大事なのではないかと思うのです。

例えば
社長は「〇〇業界のトップランナーに3年以内になり
顧客の△△を解消することで社会に貢献」
と表明されたものについて

「さて、この表明に近づいていると思われますか?」
と漠然と問うのです。

この問いの狙いは
個々の部門の目標(もしくは個人の目標)が、
ひいては社長が目指そうとする組織の成長に
どのようにつながっているかを
意識を持っていただくことにあります。

また副次的な効果として
社長の表明された意図を、深く洞察することにも
つながると思うのです。
「でも、〇〇業界のトップランナーっていうけど何をもってトップランナーというのか、定義は?」
という問いがその会議で生まれたら、しめたものです。

このように、たまに、表明された経営理念、ミッションに
振り返る機会をもつこと、
意識的に、そして漠然と振り返り
議論が促進されるPDCAのサイクルをもつことも
大事ではないかと思うのです。

このような機会は
ISOマネジメントを持っている組織であれば
マネジメントレビューの機会にというのも
ありかもしれませんね。

いかがでしょうか?