「バックキャスティング」という手法が組織文化の形成に役立つ

最近「バックキャスティング」という言葉を聞きます。
その対になる言葉に「フォアキャスティング」がありますが

最近よく話題となっているSDGsの取り組み方として
よくこの言葉が使われますね。

そもそもSDGsの17の目標は「バックキャスティング」の発想で
かかれているのですが・・・・

「フォアキャスティング」とは
「現在を起点」に解決策を見つける思考法

これは、現在目の前にある問題解決の時に適した考え方です。

それに対して「バックキャスティング」とは
「未来を起点」に解決策を見つける思考法。

この手法は、具体策や正解がすぐにはわからないものの解決に適していて、
飛躍的なアイディア。これまでになかった新しい発想が生まれやすい特徴があります。

バックキャスティングで実現させようとしている社会の姿は、
そもそも現在の延長線上にはない、
誰も経験したことのない未来なのですね。

私は、経営や組織の開発を軸に
ISO規格の組織への導入の支援をしていますが
組織のビジョン、目標が近未来的な内容に偏り
大きな視点での将来像を描けない中小企業が多いのを感じます。

このいわゆるフォアキャスティングでの発想に終始すると
組織は硬直し、自由な発想を生み出す文化は
ほぼ生まれないですね。
そして、そのような組織で働くモチベーションの低下にも影響する思うのです。

もちろんバックキャスティングの考え方は
ともすると夢物語的な要素が強いだけに
ストーリーの飛躍があらぬ影響を生じさせる懸念はあります。

しかし、人々の自由な発想は組織を活性化させ
そこで働きたいという次世代リーダーの育成を支える
組織文化を築くことにつながると信じるのです。

「我々の組織はなんであり、将来どうなるのか」
を愚直に忘れずに問い直すことを繰り返していく作業が
意外と組織の文化形成には大事なことなのではないかと

考えるこの頃です。